【新刊書籍のご案内】『リスク共生学 先端科学でつくる暮らしと新たな社会』を出版

横浜国立大学先端科学高等研究院は、「リスク共生学 先端科学でつくる暮らしと新たな社会」を出版しました。本書は、本学が提唱している「リスク共生学」という新たな学問領域の一つの成果です。

「リスク共生学」に関する初の書籍

現代社会を生きる私たちは、事故や環境問題などの多様なリスクに取り囲まれています。それらのリスクは、相互に関係しているため、全てのリスクを「ゼロ」にすることは難しいです。そこで生まれたのが、リスクをゼロにするのではなく、リスクを受け入れるレベルを決定し、バランスを取るという「リスク共生」の考え方です。本書で紹介している実際の研究事例を通じて、リスク共生について考えてみませんか?

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発行元:丸善出版(本書の書誌情報ページはこちら)

本書の構成(目次)

はじめに
1 リスクが増大する社会と暮らし
 1.1 社会の安全に関するリスク
 1.2 社会の多様なリスク
2 リスク概念とその対応の変遷
 2.1 リスクとは何か:不確かさは可能性である
 2.2 事故防止に対するリスク論の位置づけ
 2.3 安全とリスクマネジメント
3 リスク共生の概念
 3.1 なぜリスクと共生しなくてはいけないか
 3.2 リスクと共生社会とは何か
 3.3 リスクと共生社会を創造するための技術
 3.4 リスクと共生社会創造のためのステップと課題

各論:リスク共生社会の創造に向けて
4 暮らしやすい社会の実現
 4.1 リスクや不確実性下での人々の意思決定
 4.2 ジェンダーや貧困の“リスク”に立ち向かう地域社会の創造:パラグアイの農村と都市スラムの研究実践からみえるもの
 4.3 Spaces of Commoning:関係性を育む居住モデルの提案
5 安全・安心を支える情報システムの実現
 5.1 超高速・省エネプロセッサの開発
 5.2 次世代情報社会を支えるセキュリティ技術の開発
 5.3 安心を支える医療ICTの標準化(規格)とシステム構築
6 強靱な社会インフラの実現
 6.1 材料安全:自己治癒材料の開発
 6.2 次世代のエネルギー変換・輸送技術
 6.3 環境保全と安全を担う海洋構造物と評価
 6.4 水素ステーションの安全性評価と社会実装
 6.5 インフラ安全の評価と管理システム
 6.6 安全管理の経済性評価
7 リスク共生社会の創造に向けて
 7.1 リスク共生社会を担う人材育成

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