次世代型リチウムイオン電池などの次世代エネルギーに関する研究セミナーを実施
2019年10月8日(火)、先端科学高等研究院(IAS)はIASシンポジウムシリーズ第46回「次世代エネルギーに関する研究セミナー」を開催しました。当日は100名以上の方にご参加いただき、大盛況のうちに終了いたしました。
本セミナーの冒頭では、高等研究院長の長谷部勇一学長が開会の挨拶を行いました。セミナーの目的や本学のリスク共生学の概要などについてお話しされました。
写真1 開催の挨拶(長谷部学長)
続いて、本学経済学部のOBである元経済産業省・資源エネルギー庁長官 日下部聡氏(三菱電機株式会社顧問)をお招きし、「エネルギーの選択、過去・現在・未来」の題目でご講演頂きました。講演会では、現在に至るまでの日本のエネルギー計画や政策決定について海外の情報と比較しながら分かりやすくお話頂きました。
写真2 日下部氏によるご講演
講演後のパネルディスカッションでは、日下部氏に加え、本学でエネルギーに関連した研究を行っている野口和彦教授(環境情報研究院,リスク共生社会創造センター長)、光島重徳教授(工学研究院,IAS主任研究者)、三宅淳巳教授(IAS副高等研究院長)、渡邉正義教授(工学研究院)の5名をパネラー、本藤祐樹教授(環境情報研究院)をコーディネーターとして今後の日本のエネルギー問題について議論しました。議論の中では、本年10月9日(水)にノーベル化学賞に輝いた吉野彰氏の研究で脚光を浴びたリチウムイオン電池の次世代型として期待される本学の研究技術(難燃性電解液としてイオン液体を用いた安全性の向上)の話や、エネルギー技術の選択や導入に関わる安全性やリスクのシナリオを明確化し、利用者への丁寧な説明により選択の納得性を高めていくコミュニケーションの重要性などへの指摘もあり、活発なディスカッションが行われました。
写真3 パネルディスカッションでの議論